令和8年熊本地震 生活情報板
イマココナビ

2026.7.29 — 2026.9.30

イマココナビは、現サービスを終了しました。

ご利用いただいた皆さま、支えてくださった皆さまへ、心より感謝申し上げます。

ご挨拶

令和8年熊本地震で被災されたすべての皆さまに、改めて心よりお見舞い申し上げます。今なお不自由な生活を送られている方も多くいらっしゃる中、一日も早く穏やかな日常が戻りますよう、心からお祈りしております。

イマココナビは、2026年9月30日をもちまして、現在のサービスを終了いたしました。震災の翌日立ち上げたこの掲示板は、皆さまのお力により、被災地の「今、ここ」の情報を支え合うことができました。
情報を投稿してくださった方、シェアや拡散で支えてくださった方、機能への意見や励ましをくださった方、クラウドファンディングをとおして運営資金をご支援くださった方、そして共同運営として技術面を支えてくださった株式会社エルボーズの皆さま。皆さまお一人おひとりの力があってこそのイマココナビでした。

震災から2か月が経ち、公的な支援体制や情報網が整いつつある今、「初期フェーズの互助を支える」というこのサイトの役割は、一つの区切りを迎えたと判断いたしました。これからは、この2か月で得た気づきと蓄積したデータを次の災害への備えに活かす「備えのフェーズ」へ移ります。次にどこかで災害が起きたとき、もっと早く、もっと確かなかたちで、同じ場所を用意できるように。

皆さまの投稿と行動の一つひとつが、このサービスそのものでした。本当にありがとうございました。

2026年9月30日
イマココナビ制作・運営 加悦美里
みんなの声を見る・書く

イマココナビとは

令和8年熊本地震(2026年7月28日発生)の被災地で、「今、どこで、何が手に入るのか」をみんなで共有するための生活情報板です。営業しているスーパーやコンビニ、給水場、炊き出し、物資配布、断水・停電の状況、足りていない物資、困りごとのリクエストなど、24のカテゴリで情報を集めました。

登録は不要で、誰でも投稿・追記・閲覧できること。投稿と追記の時刻が見えて、情報の新しさが一目でわかること。スマートフォン1台で、開いた瞬間に必要な情報が目に入ること。この3つを大切に、利用者の皆さまの声を受けて毎日かたちを変えながら運営してきました。

発災の夜10時に避難所でAIを使って制作を始め、翌7月29日の深夜1時に公開。その日のうちに1,800件を超える情報が集まり、1週間で50万人が利用する場所になりました。

画面で見るイマココナビ

スマートフォン1台で使うことだけを考えて作りました。ページの移動はなく、開いた1枚の画面の中ですべての操作が完結します。以下は終了時点の実際の画面です。

イマココナビのトップ画面。検索窓、地域・営業中・地図の3つのボタン、カテゴリ選択ボタンの下に投稿カードが並ぶ

01 トップ(さがす)

開いた瞬間に、今の情報が並ぶ

トップはそのまま情報の一覧です。お店や施設ごとに1枚のカードになっていて、カテゴリ、市町村、営業状況、住所、時間、補足、投稿時刻が一目で読めます。

  • 上部の検索窓で、店名や地名、キーワードから探せる
  • 「地域を選ぶ」「開いているお店だけ」「地図でみる」の3つのボタンで絞り込み
  • 画面下の青いボタンから、誰でもすぐに投稿できる
カテゴリ選択のシート。炊き出し、物資配布、避難所、洗濯、スーパーなどが件数つきで2列に並ぶ

02 カテゴリを選ぶ

24のカテゴリを、件数つきの一覧から選ぶ

カテゴリは最初の7種類から、利用者の要望を受けて最終的に24種類まで増えました。数が増えても迷わないよう、ボタン1つで一覧が開き、件数を見ながら選べる形にしています。並び順は、その時期にいちばん必要とされていたものが上に来るように入れ替え続けました。

ガソリンスタンドの投稿カード。営業状況のバッジ、補足、利用者による追記、追記ボタンと今も有効ボタンが見える。下には休止になったカードがグレーで表示されている

03 投稿カード

情報は、みんなで更新していく

1枚のカードは、投稿した人だけのものではありません。右上の状況バッジは誰でも押して「営業中」「制限あり」「休止」に変えられ、「追記する」で最新の様子を書き足せます。「今も有効」を押すと、情報がまだ正しいことを次の人に伝えられます。

  • 投稿・追記・状況の変更には、すべて時刻が残る
  • 時間が経った情報には「古い情報の可能性」と自動で表示
  • 休止・閉鎖になったカードはグレーで表示(画像の下側)
情報を投稿する画面。種類のボタンが並び、その下にスポットの名称と市町村の入力欄がある

04 投稿する

登録なしで、誰でもその場で投稿できる

画面下の「情報を投稿する」ボタンを押すと、この画面が開きます。登録やログインは不要です。種類、スポットの名称、市町村、状況を選び、わかる範囲で住所や時間、補足を書き込みます。

  • 種類は、ボタンをタップして選ぶだけ
  • 投稿の前に、同じスポットがすでに投稿されていないかの確認を表示
  • 入力を間違えたときは、投稿した本人があとから編集できる
炊き出しのカレンダー表示。日付のタブが横に並び、選んだ日の炊き出しが時間順に表示される

05 炊き出しカレンダー

今日と明日の炊き出しが、時間順にわかる

炊き出しは「いつ・どこで・何時から」がわかるように、カレンダー表示になるように設定。数日間続く場合は期間でも投稿でき、終了したものは自動で折りたたまれます。物資配布にも同じ表示を用意しました。

炊き出しの一覧表示。カードに追記と、ありがとうボタンの回数が表示されている

06 ありがとうボタン

炊き出しをしてくれた人へ、ワンタップで感謝を

炊き出しのカードには「ありがとう」ボタンがあります。コメントを書くほどではなくても、食べた人が感謝を伝えられるようにしたものです。2か月で約1,600回押されました。

断水・停電のタブ。八代市の地区ごとの報告が並び、市水のタグと「復旧しました」「断水中」の状況が表示されている

07 断水・停電

地区ごとの断水・復旧を、住民が報告する

断水と停電は別のタブにまとめました。報告は市町村ごとにグループになり、更新があったものが上に来ます。「断水中」「一部断水」「濁水」「復旧しました」の4つの状況に加え、上下水道(市水)と井戸水を区別して報告・絞り込みができます。

避難所にいるが、自宅付近の情報が知りたい、他の地域の復旧状況が知りたい、というニーズに応えました。

物資のタブ。足りていない物の投稿に、必要な物のタグと「やや不足」の状況が表示されている

08 物資

足りていない物と、受け入れ先をつなぐ

「足りていない物」と、物資を受け入れている企業・団体の「受け入れ先」を掲載するタブです。必要な物が届いたら投稿者が「充足しました」に切り替え、充足済みの投稿は自動で折りたたまれます。投稿された105件の要請のうち、76件が「充足しました」に切り替わりました。

※ 画像では、受け取り先の住所・電話番号をぼかしています。

生活情報マップ。熊本市周辺の地図に、カテゴリごとに色分けされたピンが多数表示されている

09 地図でみる

投稿された情報を、地図の上で見る

投稿された情報を地図上のピンで表示する「生活情報マップ」です。共同運営の株式会社エルボーズが、公開翌日に開発・提供しました。カテゴリや「開いている所だけ」で絞り込めます。

ご意見・応援のタブ。運営への連絡フォームがあり、種類と内容を入力して送信できる

10 ご意見フォーム

利用者の声を、そのまま改善につなげる

運営に要望や不具合を送れるフォームです。公開から3日目の7月31日に設置しました。「こんな機能がほしい」「ここが使いにくい」という声がここに届き、カテゴリの追加や炊き出しカレンダーなど、多くの改善がここから生まれました。

数字で見る2か月

終了日の9月30日に、データベースに残っているすべての投稿を集計しました。投稿は4つのタブ合計で6,852件、追記・コメントは約6,700件です。

50万人
発災から1週間の利用者
6,852件
投稿された情報(全タブ合計)
3,420台
スポットを投稿した端末の数
3,964件
「今も有効」が押された投稿
3,235件
誰かが状況を更新した投稿
3,395人
同時接続の最多

運営期間:2026年7月29日〜9月30日(64日間)/カテゴリ数:最終24種/投稿の内訳:お店・施設などの情報 5,608件、断水・停電 1,066件、物資 123件、リクエスト 52件/利用者の約半数が公開初日に、8割が最初の3日間に集中しました。

投稿の6割は、最初の3日間に集まった

1日あたりの新規投稿数(全タブ合計・7月29日〜9月30日)

公開初日の7月29日に1,881件、翌30日に1,552件。7月31日までの投稿は4,000件で、全体の58%にあたります。必要とされるのは発災直後の数日間で、そこに間に合うかどうかが分かれ目でした。一方で、公開から終了日の9月30日まで、投稿のなかった日は1日もありません。

公開1日目で、投稿は1,881件に

7月29日の時間帯ごとの新規投稿数と、その時点までの累計(全タブ合計)

その1時間に投稿された数それまでの累計

※ 現在残っているデータによる集計です。

深夜1時の公開後、朝8時台から投稿が増え始め、10時台から21時台までは1時間に100件を超えるペースが続きました。16時台からは断水・停電の報告も始まり、日付が変わるまでに1,881件になりました。

いちばん求められたのは「今、買える場所」

カテゴリ別の投稿数(スポット・5,608件)

スーパーが2,203件(39%)で最多。ガソリン、コンビニ、飲食店、炊き出しが続きます。発災直後に人が探していたのは、特別な支援の情報よりも先に、「ふだんの買い物と給油が今どこでできるか」でした。

情報は、昼と夕方に動く

時間帯別の投稿数(全期間の合計・日本時間)

投稿は朝7時から急に増え、正午前後が最多。17時台にもう一度山があります。お店が開く時間、昼の買い出し、仕事帰り——人が動く時間に、情報も書き込まれていました。深夜0時〜4時にも投稿は続いています。

情報がいちばん集まったのは、八代市

市町村別の投稿数・上位10(スポット)

最多は八代市の1,413件、次いで宇城市624件。熊本市は5つの区を合わせると1,976件でした。断水・停電の報告も、八代市420件、宇城市230件、宇土市186件の順に多く集まっています。

3,420台の端末から、ほとんどの人が「1件だけ」投稿した

投稿した人の広がり

スポットを投稿した端末は3,420台。そのうち80%(2,739台)は1件だけの投稿でした。たくさんの人が「自分の知っている1件」を持ち寄ってできた情報板だったことがわかります。

「投稿」よりも「更新」のほうが多かった

情報の新しさを保った行動

5,608件のスポットの投稿に対して、追記は5,915件。「今も有効」が押された投稿は3,964件(71%)、誰かが営業状況を更新した投稿は3,235件(58%)、追記がついた投稿は2,278件(41%)でした。新しい情報を書くだけでなく、すでにある情報を正しく保つために、多くの人が手を動かしていました。災害時の情報は1時間で古くなります。この「更新する文化」が、サイトの信頼を支えていました。

機能とカテゴリの変遷

カテゴリや機能が増えていった順番は、そのまま被災地のニーズが移り変わった記録になっています。

※ 2か月間に行った変更のうち、主なものを抜粋して掲載しています。

イマココナビについてもっと詳しく知る

など、詳しく説明したnoteを公開しています。

noteの記事を読む

これからの取り組み

イマココナビで得た知見は、事例共有や他の地域での活用につなげていきます。

2026年9月16日には、くまもとDX推進コンソーシアムの事例共有会・交流会「1週間で50万人が利用。イマココナビの事例から考える、地域課題とシビックテック。」に登壇し、立ち上げの背景や、利用が広がっていった過程、運営の中で見えた課題をお話ししました。

事例共有会で登壇し、マイクを持って話している様子
満席の会場と、スクリーンに映るイベントタイトル

くまもとDX推進コンソーシアム 事例共有会・交流会(2026年9月16日・未来会議室 下通店)

登壇レポートを読む

メディア・研究機関の皆さまへ

イマココナビに関する取材、事例共有、データの活用に関するご相談は、株式会社猫人間製作所のお問い合わせフォームより受け付けています。終了後のサイトは記録として保管しており、閲覧をご希望の方にはご案内いたします。

お問い合わせフォーム(株式会社猫人間製作所)

ご支援ありがとうございました

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